管理栄養士のマル秘雑学 平成28年8月12日「昆布」について
暑い日が続いています。今が暑さのピークではないかと思います。台風などの影響で少し曇りが入ったりしているので、ただ暑いだけではない様に思います。この時期様々声かけされていますが、水分補給や体調管理に気を付けていきたいと思います。
夏は暑さでバテてしまい、また夏風邪など体調不良で食欲がなくなる場合があります。
規則正しい生活、バランス良い食事、適度な睡眠をとり、冷たいものや冷房など体の冷やし過ぎには注意しましょう。
季節に関係なく1年中身近に使用されているのが昆布です。昆布や鰹節などでだし汁をとることはあまりなく、専らだしの素を使う事が多いと思います。以前、命のスープで有名な辰巳芳子氏の実演講義を聞いたことがあります。だしの素でなく昆布やかつお節でだしをとらなければダメだと強く話されていました。健康面だけでなく、精神面、暮らしの知恵、思いやり、温かさなど日本のよさを忘れないで欲しいという意味もあったと記憶しています。
食べられてきた歴史はとても古く平安時代以前から献上品とされてきました。えびすめ(夷布)やひろめ(広布)と呼ばれ「喜ぶ」「広める」に通じ祝い事に使われました。
昆布は今が採取時期となっています。産地は北海道が主で他東北地方です。
様々種類があるので代表的なものを簡単に紹介します。
真昆布:代表的な昆布。幅20~30㎝、長さ2~6m、厚さ3㎜の肉厚。
羅臼昆布:大きさは真昆布位で独特なうま味あり。知床半島の南岸でしか採れない。
利尻昆布:真昆布よりやや小さめ。だし用として多く使われる。
日高昆布:利尻昆布より幅が狭く5~15㎝。やわらかくなりやすいので煮物などに向いている。
長昆布:幅3~6㎝で狭いが長さが10~20mとかなり長い。繊維がやわらかいので煮物に使われる。
昆布はグルタミン酸、鰹節はイノシン酸、干しシイタケはグアニール酸が主なうま味成分となっています。グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果でだしが美味しくなるんですね。甲状腺ホルモンの成分となるヨードは海藻中一番多い。繊維質、カリウム、ぬるぬる成分であるアルギン酸などは高血圧予防、コレステロールを抑えるなどの働きがあります。ビタミンはB群が多い。また天然ものと養殖ものは品質的に大差がないそうです。
それではまた次回よろしくお願い致します。